政府は、なぜ医療従事者を大事にしないのか


 コロナ禍の今、「Yahoo!ニュース」のコメント欄には医療関係者や福祉関係者の不満の声が溢れています。

「外出自粛が求められており、Go To トラベルの恩恵もありません」

「感染対策に気を使い、ストレスがたまる生活が続いています」

 コロナ禍で医療と福祉の働き手をねぎらう国の慰労金交付は、8月ごろから始まっています。

 しかし、いまだに受け取れていない関係者が多いといいます。

 代理申請する病院は事務負担を嫌い、清掃などの受託業者は病院側に遠慮して申請しないことなどが背景にあるようです。

 医療関係者からは、こんな不満の声が上がっています。

「事務職ですけど病棟内を移動し、患者との接点もあるのに大学病院から慰労交付金の対象外とされた」

「医療法人の福祉部門に勤務していますが、患者の検温担当も回ってきたのに他の職員より支給額が低かった」

「なぜ調剤薬局や血液センターは対象外なのでしょうか」

「世間では活動範囲が広がっているようですが、病院関係者は自粛を強要されています。これだけ社会に貢献しているというのに」

 彼らは最前線で働いているのに賞与はカットされ、世の中からは〝バイキン〟あつかいされることもあります。

 まさに、心理的負担の大きさが想像できます。 

 医療機関などは慰労交付金の申請窓口のスタッフに十分な配慮をし、厚生労働省はこれらの指導と同時に支給基準を柔軟に運用できるように検討するべきでしょう。

 政府は、疲弊した旅行業界や飲食業界などを支える「Go To」事業などの経済再生策を政府は推し進めています。国民も、それを積極的に利用しています。

 しかし、暮らしを支える「エッセンシャルワーカー」の不遇は依然、解消されないという実態があるのです。

八丁堀のオッサン

八丁堀に住む、ふつうのオッサン。早稲田大学政治経済学部中退。貿易商社勤務のあと雑誌編集者、『月刊文芸春秋』、『週刊ポスト』記者を経て、現在jジャーナリストとして文字媒体を中心に活動。いろいろな面で同調圧力 にとらわれ、なにかと〝かぶく〟ことが少なくなっているニッポンの風潮が心配。

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